組織風土改革とは?成功のポイントと具体的な進め方・施策をわかりやすく解説
組織風土改革は、企業の価値観や行動様式、コミュニケーションのあり方を根本から見直し、より良い働き方を実現するための重要な取り組みです。本記事では、組織風土改革の目的や必要性、成功に導くステップ、具体的な施策や事例をわかりやすく紹介します。
組織風土改革は、企業の価値観や行動様式、コミュニケーションのあり方を根本から見直し、より良い働き方を実現するための重要な取り組みです。本記事では、組織風土改革の目的や必要性、成功に導くステップ、具体的な施策や事例をわかりやすく紹介します。
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組織風土改革とは

組織風土改革とは、企業や組織に根づいている価値観や行動様式、コミュニケーションのあり方などを見直し、より良い働き方や組織のあり方へと変えていく取り組みのことを指します。目に見える制度やルールだけでなく、社員の意識や日常の行動レベルにまで働きかける点が大きな特徴です。
組織風土改革が求められる背景

近年組織風土が多くの企業で注目されている背景には、働き方や人材観などの大きな変化があります。ここでは、特に大きな3つの背景についてまとめました。
働き方の多様化
リモートワークやフレックスタイム制、副業・兼業の容認など、働き方はここ数年で大きく多様化しました。時間や場所に縛られない働き方が広がる中で、従来の「出社前提」「対面前提」のマネジメントやコミュニケーションでは、組織運営がうまく機能しないケースも増えています。
こうした変化に対応するためには、制度の見直しだけでなく、信頼を前提とした関係性や自律的な働き方を支える組織風土への転換が欠かせません。
エンゲージメント低下への危機感
人材の流動化が進む中で、社員のエンゲージメントの低下に課題を感じている企業も少なくありません。仕事にやりがいや意味を感じられない状態が続くと、パフォーマンスの低下や離職につながりやすくなります。
給与や福利厚生といった条件面だけで人を惹きつけ続けることが難しくなっている今、社員が「ここで働き続けたい」と思えるような組織風土づくりが企業にとって重要な経営課題となっているのです。
古い価値観や慣習のアップデート
長時間労働が評価される風土や、年功序列による昇進、さらには上司の指示が絶対とされる厳しい上下関係など、かつては当たり前とされてきた価値観や慣習は、今の働き方や人材観とは合わなくなってきています。時代や環境の変化に合わせて、組織の「当たり前」をアップデートしていくことも、組織風土改革の重要な目的のひとつです。
組織風土改革の進め方

組織風土改革を成功させるには、段階を踏んで着実に進めていくことが重要です。ここでは、基本となる4つのステップを解説します。
1. 現状の可視化(サーベイ・ヒアリング)
まずは、組織の現状を正しく把握することから始めましょう。社員サーベイやヒアリングを通じて、働きがいや人間関係、評価への納得感、コミュニケーションの実態などを可視化します。
経営層が想定している課題と現場が実際に感じている課題には、ズレがあることが少なくありません。データとヒアリングを通じて、組織の現実を捉えることが重要です。
2. 課題の特定と優先順位づけ
現状を可視化したあとは、浮かび上がった課題を整理し、どこから手をつけるべきか優先順位を決めていきます。
すべての課題を一度に解決しようとすると、現場に大きな負担がかかり、改革が進まなくなる可能性があるため注意しましょう。組織への影響度や実行のしやすさを踏まえて、着手すべきテーマを絞り込むことがポイントです。
3. 理想の組織像の定義
課題と並行して、組織としての理想像を明確に定義することも欠かせません。「社員同士が信頼し合い挑戦できる組織」「多様な働き方を尊重する組織」など、目指す姿を言語化することで、改革の方向性がブレにくくなります。
4. 施策実行と評価サイクルの確立
課題と理想像が明確になったら、具体的な施策を実行に移します。ここで重要なのが、実行して終わりにせず、効果を定期的に振り返ることです。施策の手応えを確認しながら改善を重ねることで、組織風土改革は少しずつ現場に定着していきます。
組織風土改革を成功に導くポイント

組織風土改革は、制度の変更や研修を導入するだけでは成果につながりません。ここでは、改革を成功に導くための重要なポイントを解説します。
経営層のコミットメント
組織風土改革を進めるうえで、最も重要なのが経営層のコミットメントです。トップが改革の必要性を明確に語り続け、自らの行動でも示すことで、現場も変化に取り組みやすくなります。
一方で、経営層の言動に一貫性がなかったり、理念と行動がずれていたりすると、どれだけ施策を導入しても現場は動きにくくなり、改革が形骸化してしまうでしょう。
行動指針・制度との一貫性
組織風土を変えるには、行動指針や評価制度との一貫性を持たせることが欠かせません。行動指針と評価基準が矛盾していると、社員はどの行動が求められているのか分からなくなってしまいます。理念と制度、運用がきちんと結びついていることで、改革の意図が現場に伝わり、社員も行動に移しやすくなるでしょう。
社員参加型の取り組み設計
組織風土改革は、トップダウン形式だけで進めるのではなく、社員が主体的に関わることで成功しやすくなります。ワークショップやプロジェクトチームなど、社員が意見を出したり改善に関わったりできる場をつくることを心がけましょう。当事者意識が高まり、改革が現場に根付いていくはずです。
小さな成功体験の積み上げ
大きな改革を一気に実現することは難しく、現場にも負担がかかります。まずは小さな改善から始め、成果を実感できる成功体験を積み重ねましょう。こうした成功体験が共有されることで前向きな空気が生まれ、改革が自然と組織全体に広がっていきます。
組織風土改革に有効な具体施策

続いて、組織風土改革に有効な具体施策を見てみましょう。以下に、多くの企業で導入され、成果につながりやすい代表的な施策をまとめました。
1on1ミーティング
1on1ミーティングは、上司と部下が定期的に行う個別面談のことです。業務の進捗確認だけでなく、悩みやキャリアの希望、働き方に関する考えを共有する場として活用することで、信頼関係の構築につながります。心理的安全性が高まることで、意見を言いやすい風土が生まれ、社内のコミュニケーション強化につながります。
称賛文化・フィードバック文化の定着
組織風土を変えるには、成果だけでなくプロセスや挑戦を認め合う仕組みを日常に組み込むことが効果的です。たとえば、業務の中で良い行動を見つけたら小さくてもすぐに言葉で伝える、定例会議で"挑戦したこと"を共有する時間をつくるなど、ポジティブなフィードバックが自然に交わされる場を設計します。
こうした取り組みを継続することで、社員が失敗を恐れずに挑戦できる環境が整い、前向きな行動が広がっていく組織風土を育くめるでしょう。
コミュニケーション施策
社内イベントやワークショップ、部門横断のプロジェクトなど、意図的に社員同士が関わる機会をつくるコミュニケーション施策は、部署間の壁を低くし、関係づくりを促進するうえで有効です。普段接点の少ない社員が交流することで新しい視点が生まれたり、協力し合える関係が広がったりと、組織の風通しがよくなります。
また、オンラインで参加できる施策を組み合わせることで、リモートワークが中心の環境でもつながりを維持しやすくなり、全社的な一体感を育てられるでしょう。
合わせて読む:コミュニケーション施策10選!活性化に向けた取り組み内容を紹介
オンボーディングの強化
入社直後の体験は定着率やその後の活躍に大きな影響を与えるため、オンボーディングの強化もおすすめです。企業の価値観や行動指針、期待される役割などを入社初期の段階でしっかり伝えることで、組織風土を理解しやすくなり、日々の行動にも反映されます。
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組織風土変革に関するよくある質問

最後に、組織風土変革に関するよくある質問をまとめました。疑問の解消にお役立てください。
Q. 組織風土の作り方は?
組織風土は、日々の行動やコミュニケーションの積み重ねによって形成されます。まずは、現状の価値観や行動様式を可視化し、どのような風土を目指すのかを明確にすることが重要です。そのうえで、行動指針や評価制度、マネジメントのあり方に一貫性を持たせていくことで、少しずつ形づくられていきます。
Q. 組織風土を刷新するタイミングは?
組織の成長フェーズが変わるときや、離職率の上昇、エンゲージメント低下などの課題が顕在化したときなどです。また、企業合併や事業転換、働き方の大きな変更など、環境が変化したときも改革のタイミングといえるでしょう。
Q. 組織風土改革でよくある失敗は?
短期間で成果を求めすぎてしまう、改革が形骸化してしまう、といったケースはよくあります。失敗を防ぐには、継続性を考慮しながら現場目線を大切にすることがポイントです。
組織風土改革は継続することがポイント

組織風土改革は一朝一夕で実現できるものではありません。現状の可視化、理想像の明確化、着実な施策実行を積み重ねることで、社員が働きやすく成長しやすい環境を構築できます。継続的に取り組むことで、企業全体の生産性・活力向上につなげましょう。