株式会社CENTERについて教えてください。
2020年春にパートナーと共に株式会社CENTERを設立しました。パートナーは現在、海外を転々としながらいくつかの新規事業を立ち上げています。私は今は国内担当です。業務領域のメインはデザインコンサルタント。主にブランディングやマーケティングにおける課題解決を提示しています。クライアントの業態は様々で、ディベロッパーや通信事業会社、お菓子メーカー、地域に根ざしたスーパーなど多岐にわたっています。
笠原さんは具体的にはどのようなことをやっているのでしょうか?
戦略に困っているクライアントから相談が来ます。その相談に対して課題や解決方法、アクションプランを提示して、アクションのクリエイティブや広報PRプロモーションまで担当します。戦略の立案方法も定形のメソッドに頼りすぎず、クライアントの悩みや問題に沿ってカスタマイズしながら提示。すでに定形のメソッド、つまり「解決パッケージ」のようなもので解決できるほど、クライアントの問題は簡単ではなくなってきているためです。その時、その場所、その人の状況次第で問題も課題も優先順位も変化してくるため、ソリューションの個別最適化に沿えるようカスタマイズして戦略を組み立て、実行に移します。戦略を指示して終わるのではなく、実行まで行うのも、1つの特長と言えます。
コミュニティデザインもされているとのことですが、どのようなことをされているのでしょうか?
「コミュニティ」というワードは、地域や社会課題などのソーシャルな場面において用いられることが多く、それらの課題解決の手法の1つとして「コミュニティデザイン」をよく聞かれると思います。例えば、地域へのUターン、Iターンといった交流居住の促進や、地域産業や商店街の活性化を目的にした時に、地域の人的ネットワークやそこから生まれるアイデア、連携を創出しながら、それぞれの課題そのものの解決すらも狙っていくというものです。もちろん、それも正しいのに加え、私の「コミュニティデザイン」の解釈は、もっとシンプルに「人と人が結びつくエンゲージメントの動機と仕組みを生み出す」としています。ですので、ソーシャルな場面だけに限らず、経営や事業、サービスなど、様々な場面で生まれる人と人の結びつきを再構築したり、強化したり、少しでも長く持続できるようにしたり。経営層と従業員、メーカーと顧客、顧客同士なども、それに当たります。往々にして、人と人が繋がろうとするとミスコミュニケーションやコンフリクトが生まれやすいため、未然に防いだり、緩和したり、違うエネルギーに変換したり。その延長線上に、そもそもの目的であった課題をクリアできるよう建付けて仕組み化するのが、私の「コミュニティをデザインする」です。
ワクスタの会員さんと、どんな形で協働できるでしょうか?
人と人が結びつくエンゲージメントの創出や強化に関してお力になれると思います。お子さんからお年寄りまで。ローカルからグルーバルまで。ソーシャルからパーソナルな恋愛まで。これまでの経験を生かし、コミュニティデザインについての様々な見解をお話できると思います。
プロフィール
笠原 憲
従業員エンゲージメント(インターナルコミュニケーション)、コミュニティ・デザイン
株式会社CENTER
代表取締役