オフィス環境改善の方法とコツを解説！得られる効果や事例も紹介

オフィス環境が悪いとどうなる？

オフィスの環境が悪いと従業員のパフォーマンスに大きく影響します。まずは、具体的にどのような影響が及ぼされるのかを見ていきましょう。

従業員のストレスが溜まる

オフィスの環境が悪いと業務に対してストレスが溜まりやすくなり、従業員の業務効率が低下します。

例えば、移動が不便だったり、デスク間の距離が近くプライバシーの確保ができなかったり、雑音が気になったりというストレスが発生しやすいでしょう。

厚生労働省の資料によると、令和5年の「仕事や職業生活に関する強い不安、悩み、ストレスを感じる労働者の割合」に82.7％（※）と8割以上の労働者が仕事や職場にストレスを感じているという結果があります。

上記の結果からも、オフィス環境を改善して従業員のストレスを軽減することが大切です。

※“厚生労働省「労働時間やメンタルヘルス対策等の状況」”参照

コミュニケーションが取りにくい

オフィス環境が悪いと、従業員同士が円滑にコミュニケーションを取れない場合があります。例えば、オフィスの座席の位置が悪かったり、雑音が気になったりする状態だと、情報共有やチームワークが妨げられる場合があります。

モチベーションが維持しにくい

オフィス環境が不適切だと、従業員のモチベーションが維持できない場合もあります。例えば、照明が暗い、騒音、温度や湿度などが不適切だと、集中力や作業効率が低下しやすくなり、仕事に対するモチベーションが下がってしまいます。

また、必要な設備や資料が整理されていないと、業務効率が悪くなるのも理由の1つです。

オフィス環境を改善することで得られる効果

ここからは、オフィス環境を改善することで得られる効果について解説します。

従業員のストレスが溜まりにくくなる

オフィス環境が適切な場合、従業員のストレスが溜まりにくくなります。移動しやすいレイアウト、座りごこちのよい椅子など、従業員が仕事しやすいオフィス環境を作れば仕事の効率も上がりやすくなるでしょう。

生産性が向上する

快適に働けるオフィスの環境が整っていることで生産性の向上が期待できます。必要な設備や資料なども整理整頓されていれば、探す手間や取りに行く時間を短縮することが可能です。

照明や温度なども適切な環境下であれば、従業員の身体的なストレスの軽減につながり、業務効率も維持できるでしょう。

離職率が低下する

オフィス環境を改善することで、きれいで居心地がよい、必要な設備が整っているオフィスになり、従業員が働きやすい空間を作れます。従業員の満足度を高めることができるため、離職率の低下も期待できるでしょう。

また、従業員の満足度が高まれば、業務のパフォーマンスも上がり、会社の業績も伸びる可能性があるでしょう。働きやすいオフィスがある企業というイメージを世間に浸透させられれば、新たな人材を確保しやすくなるのもメリットです。

コミュニケーションの活性化

オフィス環境を改善することで、コミュニケーションの活性化も期待できます。オフィスの座席配置をはじめ、休憩スペース、会議室などを適切にすることで、従業員同士の連携や情報共有を促進できます。

さらに、社員が集まりやすい空間、雰囲気づくり、設備を充実させることで、部署や部門を超えた従業員同士のコミュニケーションを促し、自由なアイデアも発生しやすくなるでしょう。

モチベーションを向上させる

整理されて働きやすいオフィス環境は、従業員の生産性とモチベーションを高める効果があります。さらに、デザイン性の高いおしゃれなオフィスで働いていることで気分が向上し、仕事への意欲も高まるでしょう。

環境が悪いオフィスの特徴

「オフィス環境が悪い」とは、どのようなオフィスなのか基準が分からない方も多いでしょう。オフィス改善が必要なオフィスの特徴を解説するので、当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。

● オフィスが暗い
● 冷暖房がきつい、または効いていない
● 空気が悪い
● 散らかっている、清掃が行き届いていない
● デスク間の距離が近い
● 休憩室や会議室がない
● 静かすぎる
● 家具の導線が悪い
● 狭い

オフィス環境の改善のための具体的な方法

ここまでオフィス環境改善のメリットや環境の悪いオフィスの特徴を解説しましたが、実際にどのような対策を講じればよいかわからない方もいるはず。オフィス環境の改善のための具体的な方法について解説します。

1. 照明設備

暗いオフィスは視界が悪くなり、業務効率が悪くなります。照明設備は明るいものを選び、広さに合った適切な数を付けることが大切です。

また、デスク周りには青みがかった昼光色の照明を選ぶのがおすすめ。休憩室には温かみのある電球色、会議室には明るい雰囲気になりやすい昼白色など、オフィスの場所に応じて照明を選ぶとよいでしょう。

2. 空調・換気設備

オフィス内は、温度と湿度が一定になるように調整し、こまめに換気を行うことも大切です。オフィス内は人が集まる空間なので、二酸化炭素がこもり、息苦しさを感じることがあるでしょう。

温度や湿度を正常に管理することで、熱中症や風邪、感染症などの予防になります。また、年齢や性別、体調によっても空調の感じ方が違うので、誰もが快適になるような空間づくりが必要です。

3. 防音設備

オフィスの騒音を改善する場合は、防音設備を導入する方法があります。防音ブースは、遮音性がある素材を採用した小型のブースで、1人用や2～4人用の複数で利用できるタイプもあります。

また、周囲の作業音や声が気になる場合は、サテライトオフィスやレンタルオフィスなどを導入するのも防音対策になるでしょう。逆にオフィスが静かすぎる場合は、BGMを導入する方法があります。

4. 休憩スペースの設置

オフィスに十分な休憩スペースがない場合、従業員がゆったりと過ごせる休憩スペースを設置することも効果的です。昼休みや仕事合間に社員がリフレッシュして休める空間があると、オンオフの切り替えがしやすい空間が作れるため、生産性が向上します。

具体的には、カフェスペースを作ったり、仮眠用の部屋を設置したり、個人用のスペースを設置したりする方法があります。社員同士で会話を楽しみたい人や1人でゆっくり過ごしたい人などさまざまなニーズを満たせる空間づくりが大切です。

5. 会議室やミーティングスペースの設置

会議室やミーティングスペースを設置すると、従業員がストレスなくコミュニケーションを取れる場所を提供できます。

会議室やミーティングスペースがあることによって社外秘の情報を扱う際も情報漏洩のリスクを回避でき、従業員のプライバシーも確保できるでしょう。

会議室やミーティングスペースの導入が難しい場合は、貸会議室やオープンスペースサービスを利用する方法があります。

6. 家具のレイアウト

デスクやキャビネットなどのオフィス家具のレイアウトの見直しも必要です。デスク間が移動しにくい、コピー機までの距離が遠いといった場合にはスムーズに業務できるレイアウトとはいえないでしょう。

従業員全員がアクセスしやすい位置にコピー機やキャビネットを設置したり、無駄なスペースの削減をしたりする方法があります。また、個人の固定席を持たないフリーアドレスの導入も効果的です。

7. 災害の対策

災害対策に備えられた職場は、従業員を守ることにつながります。まずは、素早く非難できるよう通路を確保し、従業員が接触しないような広い通路を作ることが効果的です。

また、地震の際はオフィス家具が転倒するリスクも考えられるため、家具の固定やガラス窓に飛散防止フィルムを貼ったりする必要もあります。ヘルメットや懐中電灯などの防災グッズの準備や、食料品の備蓄なども行いましょう。

8. オフィス改善グッズを取り入れる

オフィス環境の改善には、さまざまなグッズを取り入れるのもおすすめです。おすすめのオフィス改善グッズは以下のとおりです。

オフィス環境改善を効果的に行うための注意点

オフィス環境の改善を効果的に行うためには、以下の点に注意する必要があります。

1. アンケートで従業員の意見を優先する

オフィス環境を改善するには、経営者や担当者の意見よりもストレスや不満を抱えた現場の従業員の意見を優先することが大切です。社員一人ひとりにアンケートを行い、ワークスタイルや満足度に関する調査を行います。

近年では、さまざまなアンケート調査ができるツールやシステムが展開されているので、アンケート準備や集計にも時間がかからないでしょう。

2. 他の企業の事例を参考にする

オフィス環境改善の具体的なイメージが沸かない場合は、他の企業の事例を参考にするのがおすすめ。実際にどのような改善を行い、どのような効果があったのかを知ることで自社オフィスに取り入れるイメージがつきやすくなるでしょう。

オフィス環境改善の事例

ここからは、実際にオフィス環境を改善した事例を紹介します。

愛和食品株式会社

愛和食品株式会社では、2020年（※）に社屋の大規模なリノベーションを決行しました。部署間と社長室の壁を取り払ったことでオープンな社風の確立に成功し、部署間の連携が取りやすくなったという結果が出ています。

※“厚生労働省 働き方改革特設サイト 「私の会社の働き方改革 取組事例集」”参照

秩父テック株式会社 製造業

秩父テック株式会社 製造業では、作業ルーム、廊下、事務所など壁紙やインテリアを女性社員を意識したインテリアに改善。きれいなトイレや明るい作業場を作ることで、女性従業員が働きやすい環境を提供しています。

※“厚生労働省 働き方改革特設サイト 「私の会社の働き方改革 取組事例集」”参照

オフィス環境改善を行うなら「ワークスタイリング」

オフィス環境の改善を行うなら、三井不動産の「ワークスタイリング」の利用がおすすめ。ワークスタイリングとは、時間や場所に縛られない自由なワークスタイリングを可能にする、法人向けのレンタル、シェアオフィスサービスです。

＼それぞれのワークスタイリングの特徴／

・ワークスタイリング FLEX：1ヶ月、1席から利用できる レンタルオフィス
・ワークスタイリング BASE：専有個室を持たず契約拠点のオープンスペースが無料利用できるシェアオフィス
・ワークスタイリング SHERE：多拠点のオフィスを10分単位で利用できる多拠点型 シェアオフィス

ワークスタイリング FLEX

「ワークスタイリング FLEX」は、1ヶ月、1席から利用することができるサービスオフィス。新宿や六本木、汐留などの都心を中心に展開されており、本社オフィスやプロジェクト単位の利用も可能です。

オフィス改善を行いたい場合、オフィスの改装工事や設備費用などがかかりますが、ワークスタイリングFLEXを利用すれば保証金（契約数2ヶ月分）と席料のみでコストが抑えられるのがポイント。

ワークスタイリング BASE

「ワークスタイリングBASE」は、専有個室をもたず、登記だけ行いたい場合におすすめのシェアオフィスプランです。契約拠点のオープンスペースが無料で利用でき、全国約550拠点のワークスタイリングも別途有料で利用できるのもうれしいポイント。

会議室も従量課金制で利用できるため、会議やミーティングもプライバシーを確保できます。「従業員が1人で集中できる環境を整えたい」「オフィスに会議室やフリースペースを設置できる広さがない」といった企業におすすめです。

ワークスタイリング SHARE

「ワークスタイリング SHERE」は、法人向けの多拠点型サテライトオフィスです。本社1拠点での働き方に加え、ワーカーのワークスタイルやライフステージにあわせた多拠点のオフィスを10分単位で利用できます。

電話ブースや隣の席の声が遮断されるサウンドマスキングなどプライバシーにも配慮されており、セキュリティ体制もばっちり。個室から会議室まで多様なワークスペースが利用でき、備品や複合機などのオフィスツールも完備しているため、円滑にビジネスを進められます。

オフィス環境改善を行い働きやすい企業を目指そう

オフィス環境を改善することで、従業員のストレスの軽減やモチベーションが維持できるようになり、パフォーマンスに良い影響をあたえます。

照明設備や空調、防音設備、休憩室の設置などの対策のほか、シェアオフィスやオープンスペースサービスの利用もオフィス改善の選択肢の1つです。他社のオフィス環境の改善事例も参考に、自社にはどのような改善方法があっているのか検討してみてください。