ウェルビーイングとは?
注目される理由とビジネスへの取り入れ方を解説

近年日本でも注目が集まる「ウェルビーイング」。働き方改革の推進や従業員のワークライフバランス向上の文脈で言及される機会が増えています。
この記事では、ウェルビーイングとはどのようなものなのか、また、注目される背景や理由について詳しく解説します。ビジネスに取り入れる場合のメリットとポイント、実際にウェルビーイングを取り入れている企業の事例もご紹介します。

厚生労働省によると、ウェルビーイングは「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念」としている。オックスフォード英語辞典によると語源はイタリア語のbenessere(ベネッセレ)で16世紀ごろに導入されたと言われている。1980年代以後、エド・ディーナーによって主観的ウェルビーイング(幸福度)の測定が盛んになった。

Index

  1. ウェルビーイングとは?
  2. ウェルビーイングが注目される理由と背景
  3. 日本でも高まる「ウェルビーイング」への関心
  4. ウェルビーイングの要素
  5. ウェルビーイングがビジネスにもたらすメリット
  6. ウェルビーイングをビジネスに取り入れる際のポイント
  7. ウェルビーイングに関する取り組み事例
  8. まとめ

ウェルビーイングとは?

Well-beingという言葉はWHO(世界保健機関)設立時にスーミン・スー博士が定義づけした「健康」で初めて登場。WHO憲章の前文で「健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(well-being)にあることをいいます」と訳され、持続可能な開発目標(SDGs)にも組み込まれている。

日本でも耳にする機会が増えた「ウェルビーイング」とはどのようなものなのでしょうか。まずは言葉の意味と定義をみていきましょう。

1.1 ウェルビーイングの意味と定義

「ウェルビーイング」とは、身体的な側面、精神的な側面、社会的な側面のすべてが持続的に満たされた健康的な状態を指します。
身体が健康なことはもちろん、精神的にも幸せで、社会的にもよいつながりを維持できている状態が、ウェルビーイングを実現できている状態です。

ウェルビーイングという言葉が最初に掲げられたのは、1946年、世界保健機関(WHO)設立時に制定された「WHO憲章」です。その後2007年の欧州委員会・欧州議会・ローマクラブ・OECD・WWFによる「Beyond GDP」で注目を集めることになり、2015年に採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の「Good Health and Well-being」のなかに組み込まれることになりました。

ウェルビーイングはあくまでも概念であり、具体的には5つの要素で構成されています。この各要素については、後ほど詳しくご紹介します。

1.2 ウェルフェアとウェルビーイングの違い

ウェルビーイングと似た場面で使われる言葉に「ウェルフェア(welfare)」があります。
ウェルフェアは「福祉」を表す言葉であり、ビジネスシーンでは「福利厚生」の意味で使われるのが一般的です。

福利厚生には、健康保険や雇用保険をはじめとした「法定福利厚生」や通勤手当・住宅手当、結婚・出産のお祝い金などを指す「法定外福利厚生」が含まれます。いずれも従業員に対して提供される給与・賞与以外の報酬やサービスです。
従業員やその家族の健康と幸せの実現を目指す方向性はウェルビーイングと共通ですが、ウェルフェア(福利厚生)は従業員や家族のウェルビーイングを実現するための、一つの手段としてとらえるとよいでしょう。

1.3 ウェルネス、ハピネス、健康経営との違い

ウェルビーイングと似た文脈で使われる言葉としては、ほかに「ウェルネス」「ハピネス」「健康経営」といったものが挙げられます。それぞれの言葉とウェルビーイングにはどのような違いがあるのでしょうか。

まず「ウェルネス(wellness)」は、1961年にアメリカのハルバート・ダン医師によって提唱されたのが始まりといわれる言葉です。ここではウェルネスを「輝くように生き生きしている状態」として定義しており、心身が健康であり、かつ社会的によい状態にあることを指すとされています。ウェルビーイングは心身の健康や社会的に良好な状態も含めてすべてが満たされた状態を指すため、ウェルネスを内包する言葉といえるでしょう。

「ハピネス(happiness)」との違いは持続性です。ハピネスが一時的な幸福を表すのに対し、ウェルビーイングは満ち足りた状態が継続することを指します。

ウェルビーイングを取り入れた経営を「ウェルビーイング経営」と呼びますが、それとは別に「健康経営」と呼ばれる経営戦略もあります。
健康経営は、従業員の健康を守ることで生産性を向上し、企業価値を高めて経営目的を達成する戦略です。一方、ウェルビーイング経営は、従業員の健康や幸福、やりがいなどを引き出す組織づくりによって企業の存在意義を達成する戦略となります。

ウェルビーイングが注目される理由と背景

ウェルビーイングの研究者であるデザイン・マネジメント研究科の前野教授によると「利他の心を育て周りに幸せの輪を広げていくことが、長く幸福でいられる社会につながる」とのこと。どんなことも楽観的に捉える人のほうが幸福度が高い。また他者への寛容さもウェルビーイングに重要。長期的なビジョンでは企業や社会、自然にも利益になる。

前述の通り、ウェルビーイングという言葉が最初に掲げられたのは世界保健機関(WHO)設立時に制定された「WHO憲章」ですが、その憲章の冒頭では次のように述べられています。

Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.
健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。

引用:公益社団法人日本WHO協会 | 世界保健機関(WHO)憲章とは

第二次世界大戦後間もない時期にすでに、すべてが満たされた状態=ウェルビーイングが重要視されていたことがわかります。

そんなウェルビーイングが現在あらためて注目されている背景には、「多様性受容へのニーズの高まり」「SDGsの広まり」「新型コロナウイルスの感染拡大」の3点があります。

2.1 多様性受容へのニーズの高まり

異なる国籍や文化、性別を有する人が同じ場で働くのが当たり前になりつつある現代では、ダイバーシティを受容しなければなりません。多様な価値観を持つ従業員たちが心身とも健康な状態で自らの能力を活かし、いきいきと働くために、ウェルビーイング経営を取り入れることが求められているのです。

2.2 多様性受容へのニーズの高まり

ウェルビーイングは、SDGsの17ゴールのうちの目標3「保健」にもうたわれています。

目標3 保健
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する
Good Health and Well-Being

引用:外務省 | 持続可能な開発目標(SDGs)と日本の取組
引用:the United Nations| SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS

2.3 新型コロナウイルスの感染拡大

新型コロナウイルスの感染拡大も、多くの人にウェルビーイングの重要性を認識させました。
世界中の人々が健康への意識を高めただけでなく人とのつながりや社会的な存在意義の大切さを実感する出来事も、ウェルビーイングが注目される背景といえるでしょう。

日本でも高まる「ウェルビーイング」への関心

経済の指標であるGDP(国内総生産)だが、GDPを越えた新たな指標としてウェルビーイングが注目を集めている。Gallup World Poll(GWP)のデータを国連(国際連合)が採用し、世界各国・地域で主観的な観点でWell-beingの状態の調査が行われている。日本では内閣府による「満足度・生活の質を表す指標群(Well-beingダッシュボード)」が公開されている。

世界的に注目されているウェルビーイングは、日本においても関心が高まっています。これには、日本社会が抱える課題や近年推進されている働き方改革が背景にあると考えられます。

3.1 労働力不足の深刻化

少子高齢化が急速に進行する日本でこの先懸念されているのが、労働力不足です。総務省「労働力調査 2022年(令和4年)」によると、2022年の国内の労働力人口(15歳以上のうち、就業者+完全失業者の人口)は6,902万人。男女合わせて前年比5万人の減少となりました。また、首相官邸が公表している「女性と経済」勉強会資料では、2030年時点で850万人の労働力が不足すると推計されており、労働力不足がますます深刻化すると考えられています。

人口減少に歯止めがかからないなか重視されているのが、女性の就労による労働力の確保です。出産や育児、介護を理由に離職せざるを得ない女性は多く、こうした人々が働きやすい環境を整えることが企業に求められています。その文脈でウェルビーイング経営の重要性が説かれています。

3.2 労働者の多様化

労働者の多様化が進んでいることも、日本でウェルビーイングに対する関心が高まっている要因です。厚生労働省が毎年10月に公表する「外国人雇用状況」の届出状況によれば、2022年10月末現在の外国人労働者数は182万2,725人。前年比5.5%のプラスとなり過去最高を記録しています。外国人を雇用する事業所数も30万所近くにのぼり、同じく過去最高を記録しました。

異なるバックグラウンドを持つ外国人とともに働く機会が増えると、従業員一人ひとりがお互いを認め、尊重し合うことがより重要になります。外国人を含むすべての従業員が前向きに仕事に取り組めるよう、ウェルビーイングの考え方が求められるようになっているのです。

3.3 働き方改革の推進

また、働き方改革の推進もウェルビーイングへの関心が高まっている要因と考えられます。厚生労働省では、働き方改革について次のように記しています。

「働き方改革」は、この課題の解決のため、働く方の置かれた個々の事情に応じ、多様な働き方を選択できる社会を実現し、働く方一人ひとりがよりよい将来の展望を持てるようにすることを目指しています。

引用:厚生労働省 | 「働き方改革」の実現に向けて

「働く方一人ひとりがよりよい将来の展望を持てるようにする」ためには、従業員が心身ともに健康で、社会的に良好なつながりを保てている状態が欠かせません。その状態を実現するため、日本でもウェルビーイング経営を取り入れる流れが強くなっています。

3.4 低い幸福度と生産性

日本において、健康寿命は他国を上回っているものの、「幸福度」が低いことも要因として挙げられます。国際的な研究組織SDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)が発表した2023年版「世界幸福度報告書」の国別幸福度ランキングで、日本は137ヵ国中47位。2015年以来の40位台回復となったものの、主要先進国のなかでは低い水準です。
また、日本生産性本部が公表している「労働生産性の国際比較2022」によると、日本の一人あたりの労働生産性はOECDに加盟する38ヵ国中29位と低い水準に留まっています。

こうした結果から、幸福度の低さと生産性の低さには関連があると考えられており、従業員の幸福度を上げるべくウェルビーイングに関心を寄せる企業が増えています。

従業員のウェルビーイングを実現するため、人材を資本ととらえ、価値創造する投資対象として扱う「人的資本経営」に取り組む企業も多くなっています。2023年3月末日以後に終了する事業年度にかかる有価証券報告書からは上場企業の「人的資本の情報開示」が義務化されるなど、政府も人的資本経営を重視しており、今後ますますウェルビーイングや人的資本経営への関心は高まると考えられます。

ウェルビーイングの要素

持続可能なウェルビーイングを目指すことが大切。ウェルビーイングを図る方法としてキャントリルの梯子が有名。またウェルビーイングの実現方法はセリグマンによるポジティブ心理学の手法が知られる。まずは自分自身のウェルビーイングは何かということを考えることが大切。

ウェルビーイングは5つの要素からなるといわれています。提唱されている理論・種類ごとに、詳しく説明していきます。

4.1 PERMA理論における5つの要素

「ポジティブ心理学の父」として名高い心理学者マーティン・セリグマンは、2011年にウェルビーイングに関する心理検査を実施しました。その際に用いた多面的モデルのことを、構成する5つの要素の頭文字を取って「PERMA理論」と呼びます。PERMA理論におけるウェルビーイングの5つの要素は次のとおりです。

4.1.1 Positive emotion(ポジティブな感情)

ポジティブな感情には、希望や興味関心、歓び、愛、思いやり、感謝、娯楽などが含まれます。気の合う仕事仲間と時間をともにしたり、クリエイティブな活動に参加したり、自分自身がうまくいっていることを実感したりできれば、ポジティブな感情を高められるでしょう。

4.1.2 Engagement(物事への没頭)

Engagement(エンゲージメント)は、生きているその瞬間を大切にし、今ある仕事に没頭できる状態にあるかを表します。自分が認識している強みを発揮できているときや、自分の好きな仕事ができているときに、エンゲージメントが高まると考えられます。

4.1.3 Relationship(他者との良好な関係)

Relationship(リレーションシップ)とは、他人から助けられ、適切に評価され、愛されている状態にあるかということです。社会的な生き物たる人間は、他人との良好なつながりによって幸福を感じるもの。職場仲間と良好な関係を築いたり、新たな人とつながったりすると、リレーションシップが構築されます。

4.1.4 Meaning(人生の意義・目的)

Meaningは、生きることに対して何かしらの意味や目的を見出せているかどうかを指します。自分にとって意義があると感じられる組織に所属したり、他人のために自分の能力や情熱を使いたいと考えたり、気の置けない仲間とよい時間を過ごしたりすることによって構築されます。

4.1.5 Accomplishment(達成感)

Accomplishmentとは達成感のことであり、自発的に設定した目標に対して努力した結果、物事を成し遂げたときに得られるものです。現実的かつ具体的な目標設定、目標に向かっての具体的なプロセスが明確になっていると、やり遂げたときの達成感を高められるでしょう。

4.2 ギャラップ社が定義する5つの要素

ビジネスシーンにおいてウェルビーイングを考える際、よく用いられるのが、ギャラップ社の定義する5つの要素です。ギャラップ社はアメリカの世論調査会社であり、ウェルビーイング関連の大規模な調査をおこなったことでも知られます。

4.2.1 Career well-being(キャリア ウェルビーイング)

キャリア ウェルビーイングは、働き方やライフスタイルなど、自分のキャリアが良好な状態にあるかどうかを表します。よい時間の使い方ができている、また好きな仕事・関心のある仕事に従事できていることで高まります。

4.2.2 Social well-being(ソーシャル ウェルビーイング)

ソーシャル ウェルビーイングは、良好な人間関係が築けているかどうかを表します。他人との人間関係を深め、愛情を持って接することにより、より充実した生活が実現します。

4.2.3 Financial well-being(フィナンシャル ウェルビーイング)

経済的に良好な状態にあるかどうかを表すのがフィナンシャル ウェルビーイングです。満足のいく収入を得られており、適切に資産管理できていることで、幸福度が高まります。

4.2.4 Physical well-being(フィジカル ウェルビーイング)

心身の健康状態を表す要素がフィジカル ウェルビーイングです。心身ともに健康で、自分のやりたいことが思うようにできる状態が幸福につながります。

4.2.5 Community well-being(コミュニティ ウェルビーイング)

コミュニティ ウェルビーイングは、地域社会、会社や部署などとのつながりが良好かどうかを表す要素です。人は、所属するコミュニティや組織とよい関係が築けていると心が満たされます。

4.3 前野隆司氏が提唱する幸せの4つの因子

慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授の前野隆司氏が提唱する「幸せの4つの因子」も、ウェルビーイングの要素を考えるうえで参考になります。ここでは、下の4因子が幸福感に深く関わるとされています。

  1. 「やってみよう」因子(自己実現と成長の因子)
  2. 「ありがとう」因子(つながりと感謝の因子)
  3. 「なんとかなる」因子(前向きと楽観の因子)
  4. 「ありのままに」因子(独立と自分らしさの因子)

上記4つの因子をどのように満たすかを考えることが、ウェルビーイングな組織の実現につながるでしょう。

ウェルビーイングがビジネスにもたらすメリット

働き方改革関連法を皮切りに働くことにおける幸福が目指されるようになり、健康経営が求められる。人々の生活と地球環境を豊かにするためにはマインドフルネス(瞑想)を取り入れることでメンタルヘルスをポジティブに保つことできる。

ここまでウェルビーイングの概念について見てきましたが、ウェルビーイングをビジネスに取り入れるメリットはどのような点にあるのでしょうか。4つのポイントをご紹介します。

5.1 健康経営の実現

前述のとおり、健康経営とは経営的な視点から従業員の健康を守り、企業価値の向上につなげていく経営戦略です。
従業員の健康増進を図る点で、ウェルビーイングと健康経営は共通しています。ウェルビーイングは心身の健康だけでなく、社会的・経済的に良好な状態も表す概念のため、ウェルビーイングの推進により健康経営の実現も可能となります。

5.2 生産性の向上

ビジネスにウェルビーイングを取り入れると、従業員のワークエンゲージメント(仕事に対するやりがいと誇りを感じ、前向きに取り組んでいる状態)の高まりが期待できます。

厚生労働省の公表資料「令和元年版 労働経済の分析」によると、ワークエンゲージメントのスコアが高い人ほど「個人の労働生産性が向上している」と感じる傾向にあり、実際に企業の労働生産性も高まるとのデータが示されています。ウェルビーイングの実現に向けて柔軟な働き方を認めれば、従業員の満足度や幸福度はより高まり、企業としての生産性向上にもつながるのです。

5.3 人材確保・人材流出の抑制

ウェルビーイングを取り入れると、従業員が心身ともに健康な状態でいられるようになります。心身の状態がよいと気力も湧き、多くの従業員が「この企業で働き続けたい」と思うようになり、エンプロイーエンゲージメントの向上にもつながります。従業員がやりがいを持って働いていれば、優秀な人材の確保にも有利に働きます。

5.4 企業価値の向上

前述のとおり、ウェルビーイングを取り入れた経営は健康経営の実現につながるとともに、生産性向上や人材の定着にも効果を発揮します。ウェルビーイングの導入によって高い生産性を実現し、従業員を大切にする企業だと認知されれば、企業価値も高まることが期待できます。

ウェルビーイングをビジネスに取り入れる際のポイント

率先して取り組んでいるアメリカでは、健康への予防意識が強く、企業でも積極的な施策が打たれているほか、ヨーロッパでは社会保障が発展している。日本政府も「成長戦略実行計画」において「国民がWell-beingを実感できる社会の実現」と言及され、健康診断やストレスチェックが法的に義務付けられている。文化が異なることから日本的ウェルビーイングについても議論されている。

ウェルビーイングをビジネスに取り入れるにあたっては、まず現時点での従業員のワークエンゲージメントを分析してみるとよいでしょう。
従業員のワークエンゲージメントの調査は「エンゲージメントサーベイ」と呼ばれます。エンゲージメントサーベイを通して従業員の帰属意識や仕事に対するモチベーションを確認することで、ウェルビーイングの観点から自社にどのような課題があるのかが明確になります。

ウェルビーイングというと従業員個人の観点に目が行きがちですが、個人のウェルビーイングは所属する部署のウェルビーイングに大きく影響されます。自分の能力ややりたいことに合った部署にいるかどうか、部署のメンバーと協調して仕事ができているか、部署に適切な裁量権が与えられているかといった点が重要です。

また、ウェルビーイングは従業員が働くオフィス環境の整備によっても高められます。
求められる要素は、空気の良さや照明環境、日照環境、温度や湿度、遮音性といった物理的なものに留まりません。業務によるストレスを低減してくれる植栽の導入や、他の従業員とのコミュニケーションが生まれやすいレイアウトなども取り入れたいところです。

都内の主要オフィスエリアを中心に展開するサービスオフィス「ワークスタイリングFLEX」は、多様なタイプの座席や会議室、植栽を取り入れた上質な内装などにより、利用される企業様のウェルビーイング向上をサポートします。ぜひお気軽にご相談ください。

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ウェルビーイングに関する取り組み事例

ウェルビーイングへの注目が高まるなか、実際ビジネスに取り入れる企業も増えてきています。今回は三井不動産が展開するワークスタイリングでのウェルビーイングの取り組みについて見ていきましょう。

全国約150拠点を展開するサテライトオフィス「ワークスタイリング」は、働く人のウェルビーイング推進を大きな目標としています。「すべてのワーカーに「幸せ」な働き方を」をパーパスとして掲げ、上質で多彩なワークスペースの提供だけでなく、様々なサービス(幸せな働き方をデザインする5つのきっかけ)を通して、一人ひとりのニーズに合わせた幸せな働き方を提案しています。

多様な会員とつながることや、新たな体験やサービスに出会うことで仕事や毎日の生活に対する前向きな意欲を生み出し、従業員のWell-Beingを高め、企業の生産性を高めます。

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まとめ

働き方が多様化するにつれ、「ウェルビーイング」の概念はますます注目を浴びています。ウェルビーイングをビジネスに取り入れ、健康経営や生産性の向上、優秀な人材の確保が実現すれば、企業価値の向上も期待できるため、これからの企業経営には不可欠な視点です。

ウェルビーイングは、オフィス環境を整えることによっても推進できます。しかし、自社で一から環境を整えるのは難しいケースもあるでしょう。
「ワークスタイリングFLEX」なら、充実した設備と強固なセキュリティを備えた上質なオフィスで従業員の自由な働き方をサポート。会員同士のコミュニケーションや全国約150拠点の「ワークスタイリングSHARE/SOLO」の利用を通じて新たな発見を見つけることができ、企業のウェルビーイング経営推進のあと押しとなります。

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