本記事では、フリーアドレスを苦痛に感じる5つの理由を紹介します。フリーアドレスは好きな場所で働けるシステムが魅力ですが、適切に導入できないと苦痛を感じる従業員もいます。苦痛を解消する対策も解説しているので、導入を検討されている方はぜひ参考にしてみてください。
フリーアドレスとは、オフィス内に固定席を設けず、従業員が自分の好きな場所で仕事ができるワークスタイルです。コロナ禍の影響でデジタル化が進み、多様な働き方として取り入れる企業が多くなっています。
フリーアドレスは、組織や人数の変更に柔軟に対応できるメリットや、社内コミュニケーションの活性化が期待できるため、今後さらに多くの企業が導入を検討していくでしょう。
しかし、上手く導入ができないと、従業員に苦痛を与えてしまう可能性があります。苦痛の理由は人それぞれですが、ストレスを抱えた従業員の離職も懸念されるため、しっかりとした対策を講じる必要があります。
フリーアドレスについては、以下の記事でも解説しています。併せてご覧ください。 【2024年】フリーアドレスは失敗する?原因と課題、本当に快適な働き方とは ▶︎
ここでは、従業員がフリーアドレスを苦痛と感じる理由を具体的に紹介します。
フリーアドレスは、毎朝の席選びが苦痛と考える従業員がいるようです。フレックスタイムで遅く出社した日は、「席が無い」「空席を探すのが手間」とストレスを感じる方も少なくありません。また、座席を自由に選べるシステムのはずが、結局は固定席となるケースもあります。
フリーアドレスでは、帰るときに机をきれいにする必要があります。そのため、毎日パソコンや資料、筆記用具の移動をする必要があり、その手間を苦痛と感じる従業員がいます。
フリーアドレスのオフィスは、パーテーションがない開放感のある設計が多くなっています。そのため、周囲の目線が気になり、苦痛を感じる方が一定数います。また、電話の内容も聞こえてしまうため、プライバシーが守られにくいことが課題といえるでしょう。
フリーアドレスは毎日座る場所がかわるため、チームメンバーや上司がどこにいるのか把握しにくいデメリットがあります。とくに、直接会って確認する必要がある打ち合わせは、探すかアポを取る必要があり、その手間を苦痛と感じる従業員もいます。また、入社や異動したばかりで社員の顔が分からないと、話しかける相手が見つけられないこともあります。
フリーアドレスは、チームメンバーや仲の良い従業員同士が固まって座ることがよくあります。そのため、雑談やミーティングが多くなり、会話が気になって業務に集中できず、苦痛を感じる従業員もいます。
フリーアドレスは、さまざまな理由から苦痛を感じる可能性があるため、導入には注意が必要です。従業員の苦痛を解消するためには、以下のような対策が重要となります。
フリーアドレスでは、チームメンバーや上司の居場所がわからないことがあるため、コミュニケーション不足が発生しやすいワークスタイルです。
コミュニケーション不足が進むと孤立した状態に苦痛を感じ、モチベーションの低下や離職の原因となります。円滑なコミュニケーションが取れるよう、チャットツールや位置情報システムの導入を検討してみてください。
フリーアドレスは、パソコンや書類などの移動に苦痛を感じる従業員がいます。そのため、個人用ロッカーや共有書類の保管場所を確保し、荷物の移動を最小限に留める対策を取りましょう。
個人用ロッカーを導入するときは、セキュリティ面を考慮した鍵付きロッカーにすると、従業員も気軽に利用ができます。
フリーアドレスを導入するときは、固定席防止や席探しの手間を解消するため、席選びのルール決めをおすすめします。
なお、早い者勝ちは公平性に欠けるのでおすすめできません。予約システムやシャッフル機能が搭載された、座席管理ツールの導入を検討してみましょう。
プライバシーを確保するため、取り外し可能なパーテーションの設置や電話に集中できる個室を確保すると良いでしょう。
雑談やミーティングができるエリアや、集中しやすい静音エリアを設けるのもおすすめです。なお、Web会議や電話ミーティングに対応したエリアの予約システムを導入すると円滑に業務が進み従業員の苦痛も軽減できます。
フリーアドレスに向いているのは、外回りやテレワークの従業員が多い企業や部署です。企画に応じてチームメンバーが変動する業種も、チームメンバーで固まって仕事ができるため向いています。
また、ペーパーレス化が進みパソコンひとつで気軽に移動ができる企業は導入しやすいでしょう。フリーアドレスを導入することで部署内に限らず交流ができるため、社内の交流を進めたい企業にもお勧めです。
【フリーアドレスが向いている企業や部署の一例】
・営業職
・直行直帰や外出の多い業種、部署
・外回りがメインのシステムエンジニア
・ペーパーレス化が進んでいる企業
・他部署との間の交流を進めたい企業
フリーアドレスの導入を控えた方が良い企業や部署は、主に事務系の仕事と言われています。事務系の仕事は、在籍率が高く長時間座っているケースが多い職種です。また書類や資料が多いため、移動や片付けの負担も大きく従業員の苦痛が懸念されます。
企業や部署によって機密情報を取り扱う場合もあり、情報漏洩の観点からもおすすめできません。事務系の企業や部署でフリーアドレスの導入を検討する場合は、このような問題をクリアにしてから導入するようにしましょう。
【フリーアドレスの導入は控えたほうが良い企業や部署の一例】
・総務
・経理
・個人情報を取り扱う企業や部署
フリーアドレスの導入を検討されている場合は、サテライトオフィスやレンタルオフィスの導入がおすすめです。
三井不動産が展開するシェアオフィス「ワークスタイリング」は、外出や出張など本社へ戻れないときにスポット利用できるワークスペースです。フリーアドレスのオフィスとして利用することもできます。
「ワークスタイリング」のメリットは、以下の通りです。
・移動時間の削減
・柔軟な働き方
・設備が整っているため、支社立ち上げするよりも低コスト
・高いセキュリティのネットワーク環境が整備されている
ワークスタイリングは、「フリーアドレスの導入を検討しているが、専用オフィスの新設は負担」と考える企業にぜひおすすめ。「ワークスタイリング」は、東京ミッドタウンや東京ミッドタウン日比谷、大手町、品川、新宿など、都内のハイグレードビルを拠点にすることができるため、ビジネス展開に適しています。備品やプリンター、無料カフェコーナーまで用意されているので、コストを抑えて支社を持ちたい企業は、ぜひ検討してみてください。
本記事では、フリーアドレスを苦痛に感じる5つの理由と対策を紹介しました。個室スペースの不足や荷物の移動などに苦痛を感じる従業員も多く、環境整備が問題視されています。企業や部署のニーズに応じて、適切なシステムの導入を検討してみましょう。コストを抑えたい企業は、オープンスペースもおすすめです。
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